労災隠しアテナ&アンツB

2009/06/14

外傷事故の労災は認めざるを得ないが…

 物理的な労災トラブル、つまり労働中の事故災害に対するトラブルというのは、もうこれは企業側が100%悪質かつ違法隠蔽工作をしていることが多い。

 多くは3K職といわれる単純重労働の中で起ることが多く、被害者があまりにも法律知識に疎く、そして法律に頼ることに引け目を感じる一途なタイプである時に、つけ込まれる形で発生する。

 例えば、労災被害を受けたとしたら、うつ病で労災申請するタイプ≠フ被害者であれば、1億円近く請求しそうな「機械に巻き込まれて指がちぎれて無くなった」みたいな重大で明確な労災事件でも、「派遣労働者労働災害の認定を受けれなくて労災保険が下りないんだ(嘘)。うちで出せる最高の見舞金だから、十万円で諦めてよ」等と経営側から言われ、素直に従って、自分で国保を使って病院に行き、おかしいなおかしいなと悩んだままの派遣社員もいるそう。

 またちょっとした労働災害にあった途端、なぜか一方的に「自己都合退職」ということで解雇された人もいる。それについて精一杯の抵抗のつもりで市民法律相談に行ったら、弁護士が役立たずで、企業の不法行為違法行為不作為安全注意義務違反などを突かずに、「雇用の地位保全の手続き」だか「休業中の給料補償」だとか「派遣の人権」だとか『ピント外れ』な対処をされて、結局、労災の話はどこかにすっ飛んでいってしまい、今さら再雇用もないだろとバカバカしくなって法的手続きを途中で投げてしまった派遣労働者の人とかもいた。

 外傷や災害疾患など目に見える形の外傷なら、ほとんどの企業が労災だと昔から認めざるをえなかった。なのにそれでさえ被害者の弱気につけこみ労災隠しにはしる企業も実際いるという現実があるからこそ、せっかく解禁された製造業に対する派遣業務が再び禁止され日本の景気に負担を与える一因となっている。

アテナ&アンツの労災隠しは100%不可能

 労働者が仕事中に勝手に遊んでいて怪我しても「仕事中」に従業員を雇うだけで、経営者には「使用者責任」が発生する。もよりの労働基準監督署労働災害を報告しなければならないし、その後の怪我の治療費や休業補償も払う義務が生じる。

 労災事故の原因が労働者に落ち度があった場合でも・・・例えば労働安全衛生法で定められているヘルメットやらマスクやら手袋やらを着用しなかった、十分な安全対策を行っていなかった、従業員のミスによって怪我した・・・などなどであっても、従業員への教育が不十分だった、など会社の過失として労働者側がきちんと権利を主張すれば、労災保険では支給されない補償部分や損害賠償を請求することができる

 労働者が勝手に遊んでいて怪我をしても、使用者責任が生じるのだ。裁判所でも責任を会社側に認めるケースが圧倒的に多い。当然、被害者が業務中に、労働現場の危機管理怠慢のために自らを犠牲にして他の労働者を労災から守った場合(アテナの労災事故など、堂々とすべて請求し、また請求などしなくても会社の方から謝罪と共に被害労働者補償の話を持ちかけるのが、まとも、というものだ。

 

 損害賠償で訴えるには、過失の立証責任は訴える本人にある。民事裁判では証拠集めなど普通は面倒なことが多いが、本紙が追及している「労災隠し アテナ&アンツ」事件においては、人材派遣サービスの株式会社antz(アンツ)労災隠しのため労働基準監督署に虚偽の報告書を出すという違法行為を行い、いたる所に労働安全衛生法違反安全配慮義務違反などの不法行為責任証拠をばら撒きまくりであるので、損害賠償においては労災被害者側に圧倒的に有利であろう。

 千葉県船橋市西浦3−6−1にあるアテナ新東京物流センター内で、昨年9月29日に起った労働災害事件について、労災隠しを続けた株式会社atena(アテナ)の労働環境は、誰が見ても、アテナ労災事故を予測できたのに十分な対策、配慮を怠った」という、安全注意義務を怠っていたのが明確である。労災隠蔽は絶対不可能。隠そう隠そうとすればするほどダメージは大きくなる・・・・のに。

 アンツ労働基準監督署に虚偽の報告を行った、という事を裁判で証すればアテナアンツの勝ち目はないだろう。アテナの労働現場を検証すると労災事故防止のための安全配慮義務を怠っているのは明らかなわけである。しかし、アテナアンツもよほど図太いのか、この労災被害者に対し、10ヶ月近くたった今でも、謝罪することなくダンマリを決め込んでいる。

世の労災隠し発覚ニュースは、担当者の無能から

 アンツの方は、9月29日にアテナ新東京物流センター内で起きた労災事故隠蔽のために、深夜に被害社宅に幹部数人が押しかけて、警察沙汰になってしまったので、渋々と墨田区向島の労働基準監督署虚偽の書類≠持っていって、労災申請し、さらに弁護士を通じて、「二重派遣やら偽装請負の事実〜労災隠しなどを認めた上で謝罪することはできない。しかしその代わりに30万円支払う」といって慰謝料というより口止め料・労災かくし費用的な意味の金なのか30万円の支払いを提示してきたが、被害者が「ゼニカネの問題じゃない。今までの違法を認めて謝罪しろ!」と言ったら、よほど違法行為の追認をまずいと考えているのか、貝になって引きこもっている。

 アテナに関しては、先日労災隠しアテナ&アンツA≠ナ報じた「労災被害者アテナの総務担当とのアテナ受付でのインターフォン越しの会話録音」によれば、

アテナとしても(労災隠しの心算はなく)被害者さんへの補償のため(だか何のためだか知らないが)に、労働基準監督署に尋ねて行ったら、労働基準監督署に「部外者にはそういう書類を見せられないんです」みたいなことを言われ――今、弁護士を立ててアンツに事実確認をしているところで〜ボソボソ

と言ったような感じの内容の、危機管理能力の全くない総務人間のクチベタ対応で被害者の怒りの炎にハイオクを添加している状況。

 

労災隠し アテナ&アンツ」事件は本当は至ってシンプルなのである。仲裁の役割を果たせない弁護士などかませずにアンツの長尾が被害者の携帯電話に直接電話して、時間を作って面談し、こういえば終わりなのである。

 つまり、

労災事故後に、深夜に被害社宅にアンツ幹部数人が押しかけて被害者脅迫した事(これは被害者は当日は恐怖で何もできなかったが後から沸々と怒りがわいてきた)を、
「行き過ぎでした。ひ弱な僕らがヤクザみたいな突っ張った脅ししてすみませんでした。粋がってごめんなさい」
と不細工にかっこ悪く平謝りに謝り、

アテナ物流センターにおける労災事故の対処、被害者を放置したり非礼な態度を取ったことに対して、
アテナの担当者もパニクっていたんだと思います。ごめんなさい」
と苦しい弁解でもいいから被害者の気持ちをなだめ、

労災隠しについては、
アテナアンツ労災隠しについて今回きちんと認めます。しかしこれからは労災かくしは当然のこと労災事故のおきないよう現場管理を徹底いたします。ですので今回の労災隠しはなかったことにして、水に流して下さい」
と、かっこ悪くても、自分自身で動いて、誠意を見せれば、被害者は気持ちを買って納得するはずなのである。労災隠し口止め料の30万円どころか、面会の喫茶店代だってワリカンで不要になるだろう。

 

 しかし、アンツの人間もアテナの人間も、よほど疑り深いのか、弁護士に妙な入れ知恵をされているのか、謝ればいいよ、という相手に謝罪もせずに30万円支払うだの10ヶ月も放っておいてから事実確認いたしますだの、そもそも被害者を会社の入り口の受付に立たせたままで39分間もインターフォンごしで舐め切った対応をするなど、労災隠しのつもりが、どんどん自分達の偽装請負取引労働基準法労働安全衛生法違反そして労災隠しなどの違法行為を被害者に悪い感情と共にすりこみし、結果、労災隠しを更に大々的な形で公表させる方向へモチベーションを向かわせている。

 相当、人間の感情の機微が分らない鈍感な人間が集まらないと、もともと労働現場でふらついていた女性労働者を助けるためにワゴン車に手を挟まれて負傷した正義感の持ち主である被害者を、ここまで怒らせることはできないものである。アテナの渡辺社長は総務担当の人材配置と下請け業者の選定を完全に間違ってしまった事を反省するべきである。

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人材派遣アンツの偽装請負二重派遣シリーズ