消費者庁と埼玉県の業務停止命令に次ぎ埼玉県警が開運業者を詐欺で逮捕!天晴

(2012/12/08)

 当紙が幾度も追及してきた霊能者を広告塔に悪質な手口で開運グッズ(主に数珠)を販売する業者の中で、大阪淀川グループの一つである業者「パーフェクトディズ」に対し、消費者庁が11月15日業務停止命令を下した。更に11月27日には埼玉県消費生活課が、全額返金保証を謳いながら、客が返金を求めて電話をすると闇金融やホストを思わせる口調の兄ちゃんが高圧的な態度で拒み更に高額請求してくると当紙に投書が寄せられていた「京華苑」に業務停止命令の処分を下した。

「京華苑」は「水無月善明」という霊能者がアパラチアにしか無いという貴重な石に特別な力を込めて作ったという数珠を「京都市下京区四条堀川」の住所を騙り販売していた業者である。

 埼玉県の発表によると「京華苑」の実態は京都ではなく「豊島区南大塚3-45-1-304」で伊藤遼という24歳の兄ちゃんが運営し、電話で実在しない霊能者「水無月善明」に成りすまし、ブラジル産の「ゴールドルチル」という何処のストーンショップでも小銭で買える石を、アパラチアにしか無いという貴重な石「月華珠」と偽り、購入者に対し先生へのお布施やお礼と称して高額請求を迫り、拒む客には高圧的な態度で威迫し、支払いを迫るという悪質極まりない手口で昨年7月の設立以降約1億8700万円売上げていたということだ。

 当紙は以前、沖縄の霊能者ユタを騙る開運業者「笑福堂」(板橋区清水町)のグループに属するA君に取材をしたところ「一人で何役もします」「大阪でノウハウを得て始めました」と聞いたことがある。

 簡単に億千万円稼ぐことが出来ることから闇でノウハウを得た若者等が、悪質な開運商法に手を染める傾向が見て取れる。その手口は「京華苑」の例でも解かるとおり悪質で被害額も大きく行政処分では済まない所業であり、威迫罪、恐喝罪、詐欺罪で刑事罰に処すべきであると、これまで当紙は警鐘を促してきた。

 そして遂に、消費者庁と埼玉県の相継ぐ開運業者への業務停止命令処分に次ぎ、12月6日埼玉県警が福島県警と開運業者を詐欺容疑で逮捕した。

 逮捕されたのは架空の宗教団体「大昌院」を名乗り「祈祷師が念を込め、願望が叶うブレスレッドを期間限定で特別無料」という広告で客を引き、電話をしてきた客に不安を煽り、祈祷料名目や「邪気を払うために特別な石が必要」「一個5千万円するが特別に50万円で提供する」等と言って高額商品の購入を迫り、現金を騙し取っていた「籾山大輔」30歳(品川区大崎)と「花輪光」21歳(豊島区池袋本町)ら7名である。

 逮捕に至ったきっかけは、こいつらが嘗てフィリピンでのエビ養殖事業を謳い投資を募っていた巨額詐欺事件のワールドオーシャンファーム(代表・黒沢勇)の被害者に対し、損失補填を名目に、未公開株の購入を持ちかけて現金を騙し取る別の詐欺容疑で逮捕され、捜査していた県警が開運商法もしていた実態を掴んだからだ。

 数多ある開運業者で、霊能者を広告塔に数珠などを販売し、無料グッズや無料相談で客を引いている業者、特に私設私書箱やバーチャルオフィス、業務実体の無い住所を騙るものは業務停止命令や逮捕に至った輩と、やり方は100%同じであろう。

 投資サギや出会い系さくらサイト詐欺、オレオレ・振込め詐欺などのオマケが付いてくるかもしれないから、全国の警察当局は埼玉県警の詐欺容疑に習い、当紙がこれまで名を挙げてきた開運業者の他、消費者センターを含め相談が寄せられているものに対し、詐欺罪、威迫罪、恐喝罪など厳罰に処すことを念頭に徹底的に調査していただきたい。

 手を替え品を替え、作っては潰すを繰り返し巨額な銭を集める悪徳開運業者にとって、業務停止命令の処分だけでは身に沁みる筈も無いのだから。

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