未曾有の国難だからこそ統一地方選挙は真剣に挑め!埼玉県議会選挙 南第20区(戸田市)水面下の攻防(3)

2011/03/28

嘗て細田徳治の後援会長でもあった前市長の斉藤純忠の多選を批判していた神保市長が今回の選挙で細田徳治の応援についているのも異様である。

細田徳治は神保市長とは敵対する立場で、平成10年に斉藤純忠の勇退により、斉藤市長後任を決める市長選で、出馬を親戚の細田米蔵に譲り、県議だった米蔵の後任を引き継いだが、市長選で神保市長に米蔵が敗れたことで、何れ市長になる機会を窺っていた。しかし県議在任中の平成15年に日本テレビの報道番組で海外視察先における買春疑惑を報じられ後の選挙で落選した。これで市長になる夢を絶たれたが、信頼している市議の栗原隆司(会派:志政クラブ)を市長に担ぎ、息子を県議の後任にするという道筋作りの為と、悲願である県議会議長の夢を果たす為、何としても県議に返り咲かなければならないという思惑がある中、神保市長が峯岸県議と袂を分けたことを好機と考え、神保市長の支援を取り付けたという背景があるようだ。細田徳治の選挙の上手さには以前から定評があったが、形振り構わないのはいかがなものか。

細田徳治を長年支えてきた後援会の幹部の中には「神保の後押しだけは勘弁してくれ」と嘆く者もいたが「今回だけは目を瞑ってくれ」と細田徳治が頭を下げて説得したという逸話もある。選挙ありきで「長い物には巻かれろ」では無く、しっかりと自分の意見を言えるという点は神保市長派離反者を評価する声もある。

しかし、いくら神保市長の支援を取り付けたと言っても厳しいのは細田徳治も一緒だろう。市長派平成会の市議が皆、真剣に細田徳治を応援するとは思えないからである。嘗て買春疑惑が浮上したとき、断固追及する姿勢を示していたからだ。

公明党と共産党が候補者を擁立していないことも予断を許さない。公明党は自民を推す動きもあるが、共産党や公明党の女性には買春疑惑問題の終結に納得してない人も多い。とは言えヤッタという確証もないまま晒し者になったうえ失職した四年間を社会的制裁を充分受けたと見る人もいる。脇の甘さは咎めるも県議としての器量は充分ある。

以上は当紙記者が健全な選挙を啓蒙する活動の一環として、選挙に纏わる不正行為はないか、地元を練り歩き各候補の後援者や政党幹部から得た情報を纏め記したものである。選挙を目前に控え、特定の人物に対して優劣をつける意図は無いので、秘密を暴露するのは控えるが、水面下では根深く利害とシガラミが働いている。

統一地方選挙を総観すると民主党・自民党を問わず政治不信が募る中、著名人の擁立や政党に所属しながらブームに肖り無所属を騙る・離反して維新を唱えるといった候補者も少なくない。

災害の影響で候補者の活動も儘ならぬが、有権者はそれぞれの主義主張を見極め、本当に誰が一番この国を憂い私達の生活を考え、議員に相応しいかを真剣に考えて選挙に臨んで欲しい。それが、国難を乗り越え誇りある日本を築くために私達が出来る身近なことの一つでもあるのだから。

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