日産自動車、リコール要請無視、メーター改竄!

(2010年10月 158号)


(メーカー自体がメーター改竄しなければならない事情を抱えているとしたら破綻は確実)

(平成二〇年 四月十四日の走行距離が五二五〇〇キロ
平成二二年 四月 八日の走行距離が四一三〇〇キロ)

日産プリンスシーマ墨田特約店「アケ」

 Sさん(仮名)は平成十五年、日産プリンスからシーマを新車で購入した。何度かの不可解な故障を経験したものの、大事故に繋がるようなトラブルはなかった。
 ところが先日、親族の法要の為、身内を乗せて高速道路を走行中に、ATミッションが突然故障した。あわや大惨事になるところ。しかしSさんは落ち着いて機転を利かせ、路肩に車を寄せ、停車し、すんでのところで事故になるのを回避した。
 その後、日産に修理のためにシーマを持ち込んだ。Sさんにシーマを販売した「日産プリンス・シーマ・墨田特約店『アケ』室長」なる者が対応した。

日産の主張「機械は壊れる(当然)」

 日産車の中でもハイグレードで高価格のシーマを新車で買う人は、下手に値切ったりセコいことを言わない代わりに『安全性・安心感』は値段に織り込み済みだと考えている。
 車体の重要部分が故障したのだから、無償修理は当然。しかし、このような前触れもなく突然故障するのは製造工程に問題はなかったのか、Sさんは気になった。Sさん側は、シーマ・墨田特約店アケ室長なる者に、「これはリコール対象の欠陥ではないか?」と進言した。
 するとアケ室長は「機械だから故障は起るもの」と言ったそうだ。人命を乗せて動き回り、時には凶器にもなる「車」というものを主力商品としている世界的企業・日産自動車の企業姿勢を疑わざるを得ない発言である。

人命に直結する商品に無責任は許されぬ

 アケ室長は、きっと「機械は故障する、形あるものは壊れる」的な発言を、トンチの効いた「真理」であり、こう言えば客も反論できまいと考え、今までもこんなゾンザイな物言いでクレームに対処してきたのだろう。
 日用品などを製造する企業、人命に係わらない商品なら「形あるものは…」は許されるだろう。衣類などが着ていてちょっとしたことで破れたり、茶碗などの陶器が弱い衝撃で壊れて、それをメーカー側が「形あるものは…」と弁明したら、それは頭には来るが、「もうお前のメーカーのモノは買わない」等と怒りの言葉の一つも発すれば、それで忘れてしまえる。
 しかし日産自動車の販売している商品は、即、人命に被害の及ぶ自動車という精密機械である。「機械は故障するモノだ」なんていう「無責任」な発言が許されていいはずがない。

日産プリンスメーターの改竄という犯罪

 ところで日産自動車の無責任な企業姿勢を示す、もう一つの事件がある。事件というより、「日産プリンスの犯罪行為」と公言しても良いかも知れない。
 なんと日産プリンスは「メーター改ざん」をしていたのである。
 メーター改ざんは詐欺罪に該当する。
 左下の画像はSさんの車検証のコピーである。少々見にくいが、今年の四月八日の走行距離が四一三〇〇キロである。(今年四月にSさんはシーマを車検に出した)
 平成二〇年四月十四日に車検に出した時は、走行距離が五二五〇〇キロである。
 二年間で一一二〇〇キロも「メーターが巻き戻った」訳だ。
 Sさんは車検を日産プリンスにお願いしていた。車検が通って、車検証を見たSさんは、このメーターの巻き戻り現象を不審に思い、日産側に詰問した。そもそも日産がこのメーター改ざんをする意味が理解できなかった為だ。
 因みにこのシーマは走行距離二六〇〇〇キロの際、メーターが故障し、交換した。これはリコール対象にもなった故障だった。リコールにまでなったものだから、細心の注意で交換されたはずで、またもや壊れたとは考えられない。

日産自動車の開き直り(詐欺は容認?)

 このメーターの巻き戻りは人為的な、故意によるもの、つまりメーター改ざんではないのか。Sさんは日産プリンス側に釈明を求めている。しかし日産側は「マスコミに告発しようが警察沙汰にしようがご勝手に」と言っているそうである。
 Sさんはもうこのシーマ、気分が悪いから乗りたくないと思い、知人の自動車屋さんに販売委託をしたそうだ。しかし自動車屋さんがシーマを売ろうとオークションに出そうとするものの、一向に売れないという。
 それはそうだろう。このシーマの車検証には、Sさんに何の責任も無いのに、日産自動車側の不手際もしくは故意による「メーター改竄・一一二〇〇キロの巻き戻し」の傷跡がハッキリ残っているのである。そんな事件モノみたいな車、誰が買うだろう。売れたとしても事件モノということで足元を見られて買い叩かれるだろう。

日産は経営状況がいよいよ危ないのか?

 Sさんを気の毒に感じた自動車屋さんは、このメーター改竄について日産自動車のSさん担当、つまり「アケ室長」に真偽のほどと改善を求めたそうだ。
 するとこのアケ室長、メーター改竄についての事情説明は一切することもなく、更に悪びれもせず、「車検証を訂正して欲しければシーマを持ってこい」と言ったそうなのである。
 マスコミ対策は万全だから個人が幾ら騒いでも何の痛手も無いとタカを括っているのか。それとも日本市場はもう儲からないから放っておけというカルロスゴーンの指示なのか。
 とにかく日産自動車の恐ろしく怠慢な企業姿勢が見て取れる。社員のモラルがこれほど堕落し、組織としての日産自動車になんの動きも無いということ。これは典型的な企業破綻の前兆なのではあるまいか。

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