ルフォン宮前平―裁判物件は宮前平ではお断り

2009/11/29

 東急・田園都市線「宮前平駅」横断歩道を渡りローソン横の坂道を上ると大きなクレーンの手前に大小の看板、黄色い建設反対の無数ののぼりが石垣の上から下の土手まで立てられた毎回お馴染みのルフォン宮前平の建設現場である。

 この地区での旧家が、度重なる不動産業者の罠に嵌り困り果てていたのを、サンケイビルが高額で買うからと近づき、直前ではしごを外して投売りをさせ、いまや当然に所有したようなそ知らぬ顔でルフォン宮前平として只今好評分譲中なわけだ。

 当然地縁血縁で結びついた近隣居住者から建設反対運動を受ける中で、旧地主とも裁判になり事件物件にと成り果てたルフォン宮前平をサンケイビルは購入希望者にどう説明しているのか?ルフォン宮前平の購入者は近隣居住者を敵にまわしたこの地縁関係の緻密な土地柄に馴染んでいけるのだろうか?まぁ、売った後は関係ないか。

 この問題のルフォン宮前平の現場に旧家があって1000坪の土地に目をつけ、法律的に且つ経済的に締め上げていた野村不動産は、前所有者が法廷で売却を容認したら地価の下落で逆に逃げ腰になった。一方共同事業の資金提供を貸付だったと言葉を翻したエリアリンクの競売の罠をかわすためにサンケイビルを売却先にしたがそこにも企てがあったのが前回までの話だった。

サンケイビルの狡猾な企て

 あくまで配下の「タックライフ」社を使って自身の企てである事を否定しているが、他社よりも一段と好条件な買入れ条件を提示して競合各社の振るい落としに成功したサンケイビルは、競争相手の無きあとの前所有者に次々と前言を翻した条件を入れて結局はサンケイビルの思いどおりに事を進めていった。

 まず手始めが、購入提示金額を約5千万円弱値下げさせたのは前回述べたが、次にはもっと安い金額で前所有者から自宅を手放させるように話を誘導していった。具体的には土壇場で難癖をつけてサンケイビル自身の直接購入を断り関係会社を経由させて取引する事を最初から計画していたのだとトラストスペースの星野は後日前所有者に送った書面で述べている。
トラストスペースの星野とタックライフの曽我が金の取り合いで喧嘩をして、星野は前所有者に内幕を暴露した手紙を送ってきたのだった)

 結局のところサンケイビルおよびタックライフはこのような取引にすることで不明瞭な金銭を捻出する事が目的だったと憶測される。

 具体的にこの経緯を述べると、弁済資金の用意ができたから競売開札前の任意売却を応じるようにエリアリンクに申し入れをすると、売却相手を面接したいとの返事がきた。本来は弁済金が返ればいいことなのでこのような必要はないのだがエリアリンクはあくまで競売での自己落札を狙っているので任意売却の話は非常にまずいのである。

 だから面談の場で色々な難題をぶつけて取引を諦めさせようと諮ったのである。一方サンケイビルは約5千万円の値引きに成功したのであとは取引に難癖をつけて直接の取引ではない方向に話を持っていけばいいのであった。

エリアリンクとの面談

 そして8月28日にエリアリンクの本社で前所有者を交えた打ち合わせをしたのだが、エリアリンクは任意売却をさせまいと顧問弁護士を使って購入者側の不安をあおり、サンケイビル側は開札までに購入代金の支払は間に合わないが先に競売を取り下げて欲しいとの驚くような要望を示したのである。ことの成り行きに前所有者は驚くばかりで当然の事ながら打ち合わせは不調に終わった。

 特に前所有者が驚いたのは、現金で購入代金は用意できる会社だとサンケイビル側の窓口の業者であるタックライフの曽我社長に言われてそれが決め手でサンケイビルを売却先に選んだのであったのに開札までに支払が間に合わないという言葉である。

 自宅の購入希望を告げてきている競合他社を断りサンケイビルに絞ったのは、競売開札までに弁済金を揃えるのが任意売却の鉄則だから金融機関の借入金より自己資金で支払いができる会社だからと思ったからである。前所有者は「サンケイビルよ、お前もか・・」という思いで不信感を急速に広げていったのである。

エリアリンク、サンケイビル、タックライフ・・・各社の色々な思惑

エリアリンクは、この騒動でサンケイビルが前所有者の自宅を購入する事を諦めるだろうと思い競売での自己落札による自宅の不動産を入手できるだろうという確信を得たのであった。

しかし、サンケイビルのほうが一枚上手で、開札日までに代金が揃えられないから先に競売を取り下げるようにとの難癖をつけたらエリアリンクが予想以上の暴言を吐いてくれたのでそれが大きな理由付けになり土壇場で直接契約を断る口実になった。

そこでタックライフは兼ねてからの予定通りにサンケイビルが直接契約を断ってきたので競売を避けるには田中建設に売却するしか方法はないと前所有者に告げた。

つまり、「タックライフ」社は田中建設に売却するか、このまま競売で売却されてしまうか、どちらが得かと迫ったのである。田中建設に売却する価格は坪当たり107万円で実に野村不動産と売買契約を結んだ坪当たり210万円のほぼ半額であり、タックライフを通じてサンケイビルが最初に購入するといってきた価格より総額で1億1千万円以上低い金額であった。

しかし、他に所有している不動産とそこに融資している銀行との関係があり、どうしても自宅については競売による売却を避けなければいけない事情があった前所有者は、サンケイビルの企てどおりに田中建設に売却するしか道は残されていなかったのであった。つまり、前所有者はタックライフとサンケイビルとの見事な連携プレーでの「はしご外し」の策略に嵌ってしまったのであった。

後日、サンケイビルが田中建設から前所有者の自宅の土地を購入したのは言うまでもないことである。(つづく)

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