2009/10/18

東急・田園都市線「宮前平駅」横断歩道を渡りローソン横の坂道を上ると、大きなクレーンの手前に大小の看板、黄色い建設反対の無数ののぼりが石垣上から土手まで立てられた毎回お馴染みのサンケイビルルフォン宮前平の建設現場が見えてくる。
田園都市線「宮前平駅」。この地域から高台になり頂点の「鷺沼」から「タマプラザ」「あざみ野」となだらかに下って行く「第三山の手地区」といわれる中で、渋谷からのアクセスもよく、かつ上品で閑静な住宅街の威厳を「宮前平」が保っていられるのは、この地域が古くは農村時代からの特有の地縁血縁で強く結びつき、歴史のある縁故関係で均衡を保ちつつ、北側に展開の新興住宅地域とも上手く融和しているからだ。
ここの旧家は相続税問題で漬け込まれ、野村不動産・エリアリンクが痛めつけられた後、サンケイビルが高値で買うからと近づいて、直前ではしごを外して投売りをさせられた。で、この地は現在サンケイビルが所有し、当然に所有したようなそ知らぬ顔で「ルフォン宮前平」として只今好評分譲中なわけだ。
そこで、前々回だったか元々の地主をだまし討ちにかけて取得したようなものは瑕疵物件であると指摘したのであった。しかし、調べてみるとその表現も微妙に正確ではなかった。正しくは、瑕疵物件なのだがそれも『事件物件』になっていたのだった。
『事件物件.事件もの』とは、人が死んだり、事件があった物件ばかりではない。
その程度なら借りたり買ったりする人の気の持ちよう(メリットが有れば)次第だし、「人が死んだ後の物件を『事件物件』と呼び賃貸で借りる時に異常に安い」なんてまことしやかに囁かれているが、そんなのはまず話ネタだし、賃貸の不動産屋さんが人が死んだ後の物件を相場より安くするなんて事はほとんどない(他の方法があるから)。
(お笑い芸人が会談ネタに『異常に安かったんでおかしいと思っていたんです』なんて言ったのが一人歩きしたもの。安くしたら事情を聞かれ入る客も入らなくなるから普通は不動産物件の『死亡話』は話さないもんだし一般に出す事もしない。それに『事件物件』とはそんなものばかりではない)
『事件物件.事件もの』には、その物件に事件番号がついて裁判沙汰になっている不動産を指す場合もある。そして、今、このルフォン宮前平が元地主を相手として横浜地裁川崎支部で『事件物件』扱いになっているのだ。
相手を元地主として、ルフォン宮前平は『事件物件』ものになった。だから、分譲中でも契約はしていなかったのか。(重要事項説明書に記載義務あり)
この問題のルフォン宮前平の現場にあった旧家の1000坪の土地に目をつけ、法律的に且つ経済的に締め上げていた野村不動産は、地価の下落で逆に逃げ腰になった。一方共同事業の資金提供を貸付だったと言葉を翻したエリアリンクの競売の罠に、前所有者も気がつき逃れるために算段するのが前回までの話だった。
前所有者は、トラストスペースの星野社長からコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)が自宅について購入の意思があるというので話を進めていった。話では、現在競売を掛けられている485坪をAプランで、野村と同じ1000坪をBプランで検討しているとの事だった。前所有者は、7月2日に横浜支店にも出向いて部長の柏木恒二、課長の岡崎千倉、課員の田代靖明ら3人と面談するのだが肝心な話はできず顔合わせ程度であった。
そしてダミーの売買契約書についても、競売の入札期日は延長になったので破棄する話をすると、星野社長はコスモスイニシアがこの契約書を利用するかも知れないので待ってくれと言うのだった。その後、星野氏を通じて交渉するのだが話が詰まらないので、7月18日に前所有者は、島由幸弁護士も同席させて再度横浜支店へ向かうのであった。
このときは、支店長の山嵜充雄も一時顔を出し、その後は前回の顔ぶれで打ち合わせて6億1000万円という大雑把な金額が出たのだが、その後は日を増す毎に曖昧になっていったのだった。
星野氏を通じてのコスモスイニシアとの交渉だが、不思議な事に売買価格を始め条件が一向に煮詰まらないのだ。星野が、売買金額はダミーの契約書と同じ金額(5億2500万円強))ぐらいだといい始めてきたので、前所有者はそんな金額のはずがないと思い星野の言動に不信感を感じ始めた。そして星野は、コスモスイニシアの担当者が売買代金の支払いに対して会社決済を取るために、ダミーの売買契約書で即決和解の書類を裁判所で取るように指示されたと伝えてきた。
前所有者は、星野のその言葉がどうも府におちなくて行動は起こさなかった。
すると、8月に入って星野はしつこく前所有者と島弁護士のところに催促してきた。前所有者は、ちょうどこの頃に以前に世話になった不動産コンサルタントと偶然に連絡が取れるようになった。そしてその件で相談すると、即決和解調書を作成するという事はダミーの売買契約書を正式な売買契約書だと裁判所が双方の和解条件として認めるものなので絶対に承諾してはいけないと教わった。
島弁護士もそれらしいことは言っていたが、はっきりした事は言われていなかったので、その助言で腹が決まり前所有者は星野から即決和解調書の作成は催促されてもしなかった。8月13日には、島由幸弁護士にも会い即決和解の手続はしないと返事をした。そして、コスモスイニシアについては、前所有者との直接の売買契約でないと話には乗れないと星野に告げた。
実は、この即決和解の手続については危ないところだったのである。トラストスペースの星野はエリアリンクの林に重大な命令をされていたのである。それは、次の(前所有者の自宅の)競売の開札期日までに前所有者が任意売却をしないように監視することだった。もちろん競売でエリアリンクに自己落札をさせるためである。
そして、前所有者に即決和解を承諾させればトラストスペースとの手付金0円での売買契約書を裁判所が和解調書で認めることになるので、絶対に他の相手に自宅を売却する事が出来なくなるところだったのである。またしても、エリアリンク・トラストスペースが仕掛けてきた罠をコンサルタントの助言で危うく逃れたのであった。
ここまでというか、コスモスイニシアがダミーの契約書で即決和解調書を作成するように指示したと星野が言い出す前までは、別にコスモスイニシアは普通にマンション用地を仕入れてようとしているのではないかと思われると思います。この辺からが、岡崎千倉、田代靖明の2名の行動がおかしくなるのだった。
競売の2回目の期日はすでに裁判所から通知が着ており、競売を避けるには開札日9月17日の前日までに請求金額を支払うなりして競売の取下げ書類を裁判所に提出して競売事件を終了させるしかないのだ。だが、正確にはその競売申立が不当であればもう一つ方法があるにはある。それは裁判で競売事件が不当だからと競売事件を中止(取り下げ)させる判決を取ることであるが、判決まで競売事件を停止させるのに仮処分をかける保証金が要る。
普通は、請求金額の2〜3割程度といわれているから1億円前後金額が用意できなければ無理なのだ。
(当然ながらその時点で前所有者に不可能な話だが、仮に野村不動産が裁判を取り下げるからと仮処分を外していれば可能性は十分あったのだ)
話を戻すが、前所有者が星野にコスモスイニシアとは直接の売買契約でなければ取引をしないと告げてからしばらくは、星野から連絡は来なくなりもう駄目だろうと思っていた。しかし、前所有者は何としてでも競売を避けなければいけない事情(後で述べる)があるので、9月16日までに売買代金が支払える会社をかなり以前より並行して探していて候補も数社あったのだ。
そんなとき、星野から島弁護士に連絡が入り、コスモスイニシアはまだ売買契約を結ぶべく動いているというのだ。島弁護士が確認のためにコスモスイニシアの担当者に電話をいれると驚くことにまだ継続しているという返事であった。(つづく)
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