擬装請負派遣アンツが労働局を騙すため

被害者の労働契約書を偽造し罪の上塗り

(敬天新聞3月号)

社会保険に断じて加入させない方針か?

 佐川急便の擬装請負協力幹事会社システムにより、アンツグループの佐川グローバルロジスティックス関連の請負料金はアルバイト時給に毛の生えた程度の格安料金一三三〇円でしか請負契約が出来ない。
 また、その他の軽作業請負賃料も、同業他社とのダンピング合戦や大手の請負会社の介入による二重三重のピンハネ請負でアンツ・ウェストサイド・クリアス・アクアなどアンツグループに入ってくる請負料金は相当削られてしまう。
 しかし、アンツグループは週に三〜四回の日雇い派遣料金を希望する労働者に支払える位には、資金的な余裕は持っている。であれば、素直に労働者の社会保険加入、雇用保険、労災保険加入を推進すればよいと思うのだが、一度、その未加入分の金を「利益」と認識してしまうと勿体無くって保険加入などしたくなくなるのはアンツに限らないかも知れない。
 アンツグループの新しい労働者苛めの情報が本紙の元に届いた。最近マスコミの影響からか、労働者の社会保険に関する知識が豊富になっている。アンツグループの労働者にも、今までは派遣労働者は社会保険に加入できないと思っていた労働者が多かった為、マスコミで派遣でも社保加入できる事を知り、今年になって特に社会保険に加入したがる人が増えだした。
 先日、年配の労働者がアンツに対して社会保険に加入させて欲しいというお願いをした。するとアンツ側は「社会保険に加入すれば給料の手取りが少なくなるぞ」という高圧的説得法で、労働者の社保加入の意思を翻意させようとしたそうだ。
 年配の労働者は、ここでアンツ幹部の機嫌を損ねて労働契約を打ち切られてしまったら、次にどこかで働ける可能性もないと社保加入依頼を断念したそうだ。
 アンツの労働条件は(アンツの請負金額自体安値だとはいえ)、現代の労働者としての最低賃金を下回る程の超低賃金である。社会保険料は「労使折半」という事で労働者側の賃金が更に目減りすると、労働者の日々の生活が破綻する。
 本来なら超低賃金で働いてくれているのだから≠ニいう事で、労働者負担の社保料分賃金アップしてあげる位のキャッシュフローはアンツグループにもある筈だが、その分は経営者側が「純利益」と考えているのだからアンツの善意を期待するのは無理な話か。
 しかし社会保険加入は法的義務であり、アンツグループにしても二年間に遡っての未払い社会保険料支払い義務は絶対。
 労使間の保険料負担割合うんぬんは別として、まず社会保険加入義務は逃れる事は出来ず、社保加入を依頼されて断るという事など以ての外、法への背信行為である。

弁護士対応の悪さで被害者感情が更に…

 本紙に情報提供してくれたアンツグループの擬装請負作業現場で怪我をさせられた労働者の方からアンツニュースの続報が届いた。(以下、『被害者A氏』とする)
 被害者A氏の元にアンツの代理人弁護士から連絡が来たらしい。
「アンツの取締役で被害者A氏を雇用していたアンツの子会社アンツネクスト代表の密山は被害者A氏のマンションに侵入したかどで住居不法侵入他の罪を受けた(本紙二月号参照)。アンツネクストは潰れた。よって代りにアンツが慰謝料他として三〇万円支払う」という提案だったそうだ。
 被害者A氏はゼニカネの問題じゃなく、労働者を人間扱いしないアンツの非道な遣り方を徹底糾弾する胎を決めていた。
 よって、「金じゃなく、謝罪がスジだろう?アンツが違法行為をしたんだ!」とアンツ代表長尾の謝罪を求めたそうだ。すると弁護士は「この三〇万円が謝罪の意思であり長尾に謝罪はさせない」と言ったそうだ。
 交通事故の加害者側代理人のアホな保険屋の示談交渉人や、経験の浅い弁護士が示談交渉すると話がこじれる。原因の多くは頑なに加害者との面会、加害者からのたった一言の謝罪を拒絶するところにある。交通事故に限らず、被害者はゼニカネじゃなく加害者の謝罪の一言で気持が和らぐ事が多い。
 老練な弁護士はその辺弁えていて、加害者に上手に言い含め(芝居だろうが何だろうが)土下座でもさせて被害者心理を融解し、事件を友好的和解に持って行く事が出来る。これは経験と実績による自分自身の交渉能力に対する自信のある人じゃないと出来ない。
 経験のない弁護士や保険屋の示談交渉人はとりあえずマニュアルから外れた事は自分のマイナスポイントになり結果に自信が持てないから、加害者との接触を頑なに拒んで型通りの回答しか出来ず、それにより被害者意識を増幅させて、結局クライアントである加害者に損害を与える事になる。
 今回が正にそうである。被害者A氏は、もう連絡不要、と弁護士からのアプローチを拒否する事にした。

労基に「偽造書類」を提出しその場逃れ

 被害者A氏は厚生労働省に行った。事情を知った厚労省の人間がアンツに真偽を尋ねた。するとアンツは調べれば直ぐにばれる擬装をし厚労省に?を言って「罪」を重ねた。
 厚労省は被害者A氏の直接の雇用主だったアンツネクスト密山を訪ねようとしたが、ネクストは潰れオフィスはもぬけのからだった。そこで親会社のアンツを訪ねたら、ちゃっかり密山が勤務していた。
 そこで厚労省は密山にアンツネクスト(請負)→アンツ(派遣元)→アテナ社(二重派遣先の大手物流)という擬装請負の実態を確認した。
 ここでアンツグループの偽装工作が始まった。「二重派遣」を隠したい一心で書類偽造までし始めた。厚労省に対し、アンツネクストという会社は存在していない、過去にはあったかも知れない、被害者A氏は派遣会社アンツの派遣社員としてアテナ社に派遣していた。こういって、被害者A氏がサインした覚えのない「被害者A氏がアンツの派遣社員に見えるような偽造書類」を厚労省に示したそうだ。
 無免許の請負会社であっても擬装請負発覚の一度目は「口頭注意程度の行政指導」で終るから、素直に「アンツネクストは派遣免許を持っていません。アンツネクスト→アンツ→アテナ社の流れで二重派遣をしておりました。申し訳ございません」で終らせればよいものを、アンツは更に書類偽造という罪まで重ねて二重派遣の事実を隠蔽しようとした。
 という事は余所の擬装請負会社以上にアンツグループには、労基に私文書偽造まで犯しても踏み込まれたくないヤバい問題があるのだろうか?今後更に追求の予定。

(アンツから被害者への通知)


↑アンツ代理人フロンティア法律事務所からの第1回目の文書だが…


↑こういう「コケ脅し」の文句を蛇足≠ニいうのだが、この手の駆け引き能力、交渉能力の稚拙さが、後にクライアントを破滅に追い込むことになる。被害者A氏の「一言、代表者が非礼を詫びればいい」という気持は、この下手な脅し文句により吹っ飛んだ。A氏は自身の破滅覚悟で、アンツの偽装派遣+社保ほか未加入問題を徹底的に叩き続ける覚悟をしている。本紙も彼を全面支援してゆくつもりである


↑アンツ代理人フロンティア法律事務所からの第2回目の文書だが…「もう遅いよ!」


アンツは労働基準局に対して、「A氏はアンツの派遣社員だった、 『アンツネクスト→アンツ』の二重派遣じゃありません」と言い逃れしたけど、この手の書類で?はバレバレ。いずれ、アンツが偽造した「A氏のアンツ派遣社員契約書」は私文書偽造≠フ証となろう…

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人材派遣アンツの偽装請負二重派遣シリーズ