練馬区役所から練馬区建設業協会所属業者へ、入札情報漏洩の疑い その4

2010/02/01

 練馬区役所(志村豊志郎区長)の入札窓口である総務部経理用地課契約係が、入札参加通知者の数を、特定業者若しくは個人に漏洩しているのではないかという疑惑は、練馬区内建設業界では公然の事実として捉えられているようだ。その根拠が、入札結果に如実に表れているという事らしいが、多くの談合疑惑がそうであるように「高落札率は単なる偶然」として片付けられている。

 尤も、これについては「職員の不正行為はない」と言い切る行政側と、恩恵を受けているであろう業者の言い訳であって、神憑り的な偶然が連発する入札を、力なき業者は指を咥えて傍観する他ないのだ。

 さて、美味しい建設事案をほぼ独占受注する、練馬区建設業協会(約20数社所属)は、河端志郎会長理事(河端建設株式会社)をトップに、藤島秀憲=藤島建設株式会社・鈴木健之=株式会社吉原組・猪飼昭彦=株式会社小沢組・小林四郎=株式会社コバ建設の理事によって構成されている。

 その理事会の下に事務局・総務部会・技術部会・厚生部会を配し、機能的に運営がなされている模様だ。練馬区内といった限定的な営業拠点にもかかわらず、過剰とも言うべき磐石な組織形成がなされているのが解かる。また、注目する点として、練馬区建設業協会には『緊急連絡網』なるものが存在する。

 それは、河端志郎会長理事から第1〜4地区への連絡、更に各地区の配下へと繋がるものである。今時、小学校の学級網でもあるまいし、そこそこの業者連中が連絡網を活用し、しかも伝達方法が電話だというのだから何とも奇妙な仕組みである。緊急連絡が必要ならば、迅速性からも一斉メールで事足りるのに、練馬区建設業協会は敢えてアナログの連絡網に固執しているようだ。

 穿った見方をすれば、緊急連絡の内容が、記録されない上に一部の担当者のみに伝えるものなのかと勘繰ってしまう。緊急連絡イコール談合協議(情報伝達)というには、発想が些か飛躍し過ぎかもしれないが、あの手この手で謀議を練るより、単純明快な動きの方が、返って発覚し難いと考えるのも一理である。何れにせよ、練馬区建設業協会が一枚岩であることは間違いないようだ。

 とは言え、常に専門人員を要し組織活動している訳ではない。日常的に協会に携わっていると思われるのは、協会事務局長である株式会社コバ建設の角田浩営業部長、ただ一人ということらしい。所属会社と協会要職を兼務するとは、さぞや仕事が出来る御仁なのであろう。

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