ガリバー企業「東京電力」の腐敗した企業風土を斬る(2)

2010/01/26

 平成19年7月に発生した新潟県中越沖地震によって、東京電力(清水正孝取締役社長)が保有する原発3箇所の内の一つ、柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)が稼動停止した。其れから凡そ2年半経過した今、同所の原子炉6号機が本年1月6日に再び起動し始めた。

 同原発については、地震直後に記者会見に臨んだ東京電力の副社長、武黒一郎が、運転再開の見通しが全く立っていない状況の中、繰り返し「安全上の問題はない」と語気を強めた発言に終始したことで、会見現場の記者は皆、強い不信を抱いたという。見た目で判断する事は好ましくはないが、半ばふて腐れた様な態度で会見した武黒一郎への反感も影響したようである。

 一郎繋がりでいえば、記者を恫喝し見下した不遜な態度の会見をよく見る、国賊=小沢一郎民主党幹事長と瓜二つともいえる。尤も、武黒一郎には反感を買う素地がもとよりあったのも事実だ。武黒一郎を知る者らは、影で「ゾンビ武黒」と揶揄している。ゾンビとは死人が蘇って、より狂暴となって人々を襲うというものだ。

 武黒一郎は、東京電力という組織の中で、死んでは生き返りを繰り返し現在の地位に這い上がった、不死身のゾンビなのである。思い起こせば、この柏崎刈羽原子力発電所の所長を務めていた時期(8年ほど前)、点検・補修作業といった安全上に於いて極めて重要な記録を隠蔽及び修正したことで、減給6ヶ月の処分を受けていた。

 その後、何故か常務取締役(原子力担当)に昇進した後、再度、データー改ざんが明るみとなって、その責任を負い減給3ヶ月の処分を受けることになる。常識ある企業であれば、この度重なる処分を受けたことで、武黒一郎の企業人としての立場は失われるのが普通である。

 究極の迷惑施設ともされる原発の責任者が、情報操作を行なっていた事実は、単なる企業内処罰で済まされるものではなく、寧ろ刑事罰を課す犯罪行為といっても過言ではない。しかし、武黒一郎は幾度もの致命傷を負いながら、先の新潟県中越沖地震が発生する直前に、取締役副社長(現在も現職)に異例の昇進を果たし、上記の会見を行なったのである。

 こやつが口にした「安全上の問題はない」という言葉を信じるとすれば、余程の御人好しか、東京電力というガリバー企業に楯突くことを敬遠するという、大人の事情が絡んでいるからに他ならない。さて、この柏崎刈羽原発の再起動は、過去の不安要素から再起動が遅れた訳だが、またしても問題が発生した。

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